まちおこし研究会 ー札幌学院大学ー
SNOWITH
雪かきで困っている高齢者と雪かきの支援ができる若者とを繋ぐ
雪かきの新たなマッチングに挑戦する
ー 雪かきの未来を話し合おう ー
雪かきの未来へ
ワークショップ活動報告
令和5年10月7日に開催されたシンポジウムSNOWITHー雪かきの未来を話し合おうーでは、小学生・高校生・大学生・社会人を交えたワークショップを行い、SNOWITH実現に向けた具体的な取組をまとめました。
国際スポーツ雪かき選手権実行委員会では、これらの提案をもとに私たちが目指す「協働の雪かき」実現を加速します。
国際スポーツ雪かき選手権実行委員会
実行委員長 松代弘之
各チームの発表
A班
現状を知ってもらい自分ごとにしてもらう!
◆解決したい課題の事例~
・おばあちゃんの玄関前の階段に雪が積もって家から出られないことがあった。
◆そもそも、
・雪かきの方法を知らない。
・課題があることがわかっていても解決策がわからない。
◆そこで、解決策を考えた~
・部活のトレーニングメニューにする。
・冬がオフシーズンの運動部に協力してもらう。
・コミュニティースクールなど学校で中高生に現状を理解してもらう。
・小学校時代、雪かきした日にスタンプをもらえた(スタンプラリー)が中学校では無くなった。
・スポ雪で現状を知ってもらうきっかけづくりをする。
・どうやって自分ごととして捉えてもらうか?
・ボランティアを受け入れる側にも現状を理解をしてほしい。
・中高生と町内会を結び付けるコミュニティーづくりを進める。
➡他にもこんな課題が…
◆小樽市特有の課題
・平均降雪量が597㎝
・坂が多い
◆小樽市の道路事情
・除雪機ではね上げた雪が道路の両側に積もり続ける。
→小学生が信号機を見れない。→通勤・通学が困難。
→歩道が狭くなる・無くなる。→誰が除雪するのか?不明確。
→除雪後の雪が硬い。
◆自分たちだけではどうにもならない…
・除雪機を買いたいけど買えない・保管できない。
・雪を捨てる場所がない。
・ガソリン代の高騰。
・建物の老朽化・空き家。
B班
雪かき支援は仲良しになる関係作りから!
◆解決したい課題~
・雪かきの経験がある人が少ない。
・マンションに住んでいると雪かきをする機会がない。
◆そこで、解決策を考えた~
・大人と一緒に作業をして雪かきの方法を教えてもらう。
そのためには、
・地域の人たちと仲良くなる必要がある。
・大人ががんばるSNS(回覧板のようなもの)で仲良くなろう。
例えば、
・交換日記やフリースペースに「今日の出来事」を自由に記入してもらう。
◆目指すゴールは、
・中高生が持続的に雪かきに取り組む環境づくり。
➡他にもこんな課題が…
◆小樽の住宅街の事情
・重機を使える人が少なく、重機が入れない狭い道が多い。
・坂が多く、細い道路に面している住宅が多い。
・雪捨て場がない。
・雪かきはおっくう。
C班
小さい頃から雪かきに触れる!
◆解決したい課題~
・様々な形をしたスコップの使い方がわからない。
・除雪機の使い方がわからない。
◆そこで、解決策を考えた~
・雪かき時のスコップの使い方講習会を実施する。
・ちょっと頑張ればSNOWITH主催で除雪機講習会ができる。
→指導者・機材・場所・行政や販売店や企業の協力
・小学生が中高生よりも時間があるので戦力になるのでは。
→コミュニティスクールを巻き込んでSNOWITHの取組を進めるのもあり。
➡ちびっこ雪かき選手権
・小学生が雪かきのやり方を学ぶ機会として開催。
・危険な場所ではない町内会館の前などで実施。
◆理想は、
・大人も協力して中高生とともに降雪時にすばやく高齢者世帯の除雪ができれば最高。
◆注意すべきこと
・除雪作業中の事故。
→屋根からの落雪。雪庇に注意。屋根の雪下ろしで滑落事故。
・凍結路面での転倒事故。
・支援を受ける側にも仕組みを理解してもらう。
➡他にもこんな課題が…
◆中高生の関わりについて、
・そもそも雪かきをしたいと思わない。→子どもが雪かきに参加している姿をあまり見ない。
・どうやって中高生を集めるか?
・通学路が除雪されていなくて困っているのでは?
・隣のおばあちゃん家を雪かきするにしても関係構築が必要。
・体育会系部活の朝練がない時に雪かきをお願いしてはどうか。
◆小樽の住宅街の事情
・空き家の増加に伴い除雪の負担が増加している。
・交差点の雪山で視界が悪く子どもの目線では信号機が見えず危険。
・買い物に行けないくらい雪が積もる。
・集中して降雪があった時にすぐに対応できない。
・高齢者は体力的に道路除雪直後に生じる置き雪を排雪できない。
・雪捨て場の不足。
・廃校によって使えない道が増えた。
◆小樽市の道路事情
・除雪作業者の人手・重機・ダンプ・オペレーターの不足。
(参考までに)シンポジウム以前に、道路維持課にヒアリングしたところかろうじて道路除雪体制は維持できているが、今後若手オペレーターの不足は深刻化する。待遇面を向上させて募集するしか方法はないかもしれないとのこと。旭川市では、必要な免許取得の費用を負担することで若手の割合が増えている。
また、先日知人の民間除雪業者に尋ねたところ、働き方改革によって勤務時間に制限があるため、一日に除雪できる総距離が短縮されるとのこと。よって、除雪車を手配できずに契約を打ち切られる世帯が急増している。
・点字ブロックが隠れてしまう。